のりぞーです。
みなさんFIREという言葉を知っているでしょうか。
投資をしている皆さんであれば知っている方も多いと思いますが、「Financial Independence, Retire Early」のそれぞれの頭文字をとってもので、端的にいうろ経済的に自立し、早期リタイアを意味します。
巷では若者を中心にFIREがブームとなっているようで、多様な価値観、働き方を求める若い世代にとって目指す姿の一つとなるのは必然とも思えます。
さて本書ではどのようなFIREを目指しているのでしょうか。
読んでみてわかるコレジャナイ感
最初に言っておきます。この本は若いうちから金融リテラシーをつけ、自分への投資により成長させ、さらにミニマルに生きるためのさまざまな考え方・取り組みを紹介されている「良本」です。
私のような管理者側の立場でも非常に勉強になることが書いてあります。特に「働きがいの搾取」という言葉。
やりがいが一番で給料は低くても問題ないという考え。これは搾取であると。これは正直ショッキングな言葉でした。
全ての人におすすめできる本だと思います。
ただ・・・
早期リタイアってどういうイメージですか。いわゆる「悠々自適な生活」というのを思い浮かべるんじゃないでしょうか。
好きなものを買い、好きなものを食べ、好きな時に旅行に行き、家族との生活を第一に過ごす。
そんなのが早期リタイアのイメージでしょう。
しかしこの本ではそんな生活は想定していません。いや、想定していないというより、未だデフレ脱却ができず20年前の給料水準を越えられていない日本では「無理だ」という事なのかもしれません。
この本ではFIRE後の生活水準はかなり低く、極力お金を使わないミニマルな生活をすることが想定されています。
そうじゃない、そうじゃないんだ、僕らが描いているFIREは・・・。
結論:日本ではFIREは夢物語
我々が思い浮かべるFIREの世界って「1,000万くらいの不労収入(不動産・株配当・利益)があって、東京とかにマンション暮らしができる」というイメージなんですけど、それって例えば株式運用だけで考えると年率5%の運用益でそれを実現しようとすると2億円くらい運用してないとできない計算なんですよね(除く配当金)。
日本人の平均所得が1,000万くらいになって、貯蓄・投資に月10万-20万くらいまわせますって世界になれば別ですが(月20万を年率7%で運用したら30年で軽く2億を超える)、生産性が世界で類を見ないほど悪くちっとも給料が高くならにこの日本では、やっぱりそれって現実的ではない。
なので、日本人が目指せる現実的な路線で本書は書かれているわけなんですが、折角FIREしたのに月々30万で生活する世界ってなんだろってなるわけです。生活できなくはないけど、場所やスタイルは限定されるわけです。
大事なのはREではなくFI
この本が悪いわけじゃないんです。日本で暮らしていく上で、40代でリタイアして僕らが思い描く悠々自適の生活は無理なんですよ。
ただ、のりぞーは「働く」って悪い事じゃないなって思います。もちろん搾取されてはダメですが、人生を豊かにする一つの要素であることは間違いない。
もちろん「働きたくないよー」というのは皆さん持っているかもしれませんが、なぜ「働きたくないのか」ってことだよねと。「働く」という行為自体がもうやりたくないって人はもう頑張ってFIRE目指してくださいなんですが、
「やりたくない仕事をしたくない」、「今の仕事をしたくない」ってことであればなら「やりたい事やろうよ!!」って思うわけです。
ただ、やりたい事やれてないのにはさまざま諸事情があるんだと思います。おそらく共通して言えることは「経済的理由」でやめれないってのがほとんどなんじゃないかと思います。
ただ、もし数年分、例えば5年分くらいの生活資金があったらどうでしょう?
「上司と反りが合わず、辞めたくても辞めれない」から「いつでも辞めてやるよ!」という気分になりませんか?
1年くらい仕事辞めて勉強してスキルつけて新しい職業につくという選択肢だって可能ですよね?
むしろ今すぐ仕事を辞めて、収入が減ったとしても昔から夢だった違う仕事するということもできますよね?
日本版FIREは、Retire Earlyを目的にするのではなく、経済的自立(Financial Independence)を果たすことで、気持ちの余裕をもちながら働くという選択をするということじゃないでしょうか。
まとめ
何度も言いますが、本は素晴らしい良本です。若い世代だけではなく、おっさんにもぜひ読んでほしいと思います。
プラス自分がどういう生活をしたいのか、会社に時間を搾取され、給料を搾取されるだけの生活は人生楽しくないですよね。
そういう事に気付かされた本になりました。
のりぞー
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