のりぞーです。
FinTechが注目される中、おつりで投資というサービスを知っているでしょうか。だれでも手軽に投資ができるとアメリカの若者を中心として広がりつつあるこのサービスが日本に上陸したとの事で、少し調べてみました。
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おつりで投資とは?
まずはおつりで投資とはどんなものなのかということですが、例えば皆さんがコンビニで1本147円のペットボトルジュースを購入したとします。持っていた財布から200円支払うとお釣りは200-147=53円ですよね。この53円を自動的にETF中心に投資してくれるサービスです。小額から投資することができ、知らず知らずのうちに投資が行われているので、気軽にできるということで今欧米の若者を中心にブームが来ているようです。
いやぁ、しかしながらこういうサービスが出てくる度にアメリカっていう国はすごいなぁと思いますね。本当に頭いいわ。。。日本人じゃこんなイノベーションはまず思いつかないよね。。。
さて、どうやってお釣りを把握するかというと、基本的にはクレジットカード情報と連携しその情報を取得した上で、いくら払ったことにするかを設定するみたいですね。支払いの単位として100円単位、500円単位、1,000円単位のいずれかを設定することで、そのお釣りを投資に回す仕組み。例えば、カードで3,280円の洋服を購入した場合、その情報が連携されて、100円単位を設定している人は20円、500円単位を設定している人は320円、1,000円単位を設定している人は720円がおつりとして認識される仕組み。クレジット連携の他、各種家計簿アプリとの連携もできるようです。まぁ、つもり貯金みたいな感じですかね。
このおつり金額を月で集計し、合計額を投資に回す仕組みです。いやぁ、マジで本当によく考えるわ・・
日本でのサービス
日本ではTORANOTEC社が運営する「トラノコ」とロボアドでおなじみのWealthNaviが運営する「マメタス」が同時期にローンチ。これらをベースに具体的なサービスを紹介したいと思います。
マメタス
サービス概要
ロボアドバイザーでおなじみ、WealthNaviが提供しているサービス。WealthNaviといえば、のりぞーもアセットアロケーションで参考にさせていただきました。
基本的はコンセプトは概要で話した通りで、100円、500円、1,000円の中からお釣り設定をして、1ヶ月に1回まとめて投資に使われます。投資の対象は、WealthNaviよろしくロボアドバイザーが決めてくれます。基本的な機能は通常のWealthNaviと同様とのことなので、以下の機能はそのまま使えるようです。
- ポートフォリオの作成
- 自動発注
- 分配金自動再投資
- 自動リバランス
- DeTAX
実績もあるWealthNaviの機能がそのまま使えて、お釣りが自動的に投資されるなんて便利!!クレジット/電子マネーの使用履歴はMoneyTreeと連動するようです。
始めるのにハードルが高い!
手軽そうに見えるマメタスですが、始めるのには少しハードルが高いです。その条件とは
- WealthNavi for 住信SBIネット銀行にて、資産運用を開始している。
- WealthNavi for 住信SBIネット銀行にて、自動積立の申込をしている。
とのこと。WealthNavi for 住信SBIネット銀行で資産運用開始するためには初期投資として30万必要です。さらに自動積立しているということは最低10,000円の積立が必要ですから、ある程度の初期投資が必要になります。手数料は本家と同様1%(3,000万以上で0.5%)となります。
でねこれ、思うんです。ここまで初期投資かけて、積立やっている人は「お釣り投資」絶対しないよ!もう全然わかってない。WealthNaviさん頼みますよ。ここまでやれる人は普通に投資しますがな。今まで投資をしたことない人が、知らず知らずのうちに投資してるってのがいいんじゃん。今後対象を広げていくとのことなので、期待しますが。結局Userの利便性より自社の利益か。。。結構がっかり。
トラノコ
サービス概要
TORANOTEC社が提供するサービス。そもそもTRANOTE社自体聞いたことないけどって話なんだけど、FinTechのベンチャー企業で、ニッセイトラストとかセブン銀行から投資されてるみたいですね。基本的なコンセプトはマメタスと同様で、100円、500円、1,000円の中からお釣り設定をして、1ヶ月に1回まとめて投資に使われます。が、マメタスとはちょっと手数料の考え方が異なります。
- 運用報酬は0.3%と安く設定
- 月額使用料が300円。ただし、新規登録で3ヶ月は無料
また、連携できるアプリもマネーフォワード、Zaim、MoneyTree(今後連携予定)と対応しており、マメタスよりも利便性がありそう。
運用パターンがわかりやすい!
基本的にこの手のサービスを利用する対象Userは今まで投資未経験者であることが想定されるので、わかりやすさが重要だと思います。その中で投資スタイルも「安定重視の小トラ」、「バランス重視の中トラ」、「リターン重視の大トラ」の3つから選択するだけ。しかもスイッチングもボタン一つ。いやぁ、いいですね。wealthNaviと違ってちゃんとターゲット層を理解している!
月額使用料がネックか
問題は月額使用料です。500円でのお釣り設定したとして1回あたりのお釣り額の期待値は半額の250円。クレジット・電子マネーを月20回使ったとしても月額の投資額は5,000円です。そうした時に使用料300円は月額の6%にもなります。これは正直大きい。3ヶ月は無料なので4ヶ月目から発生することになりますが、その時の比率も投資総額20,000円に対して1.5%です。月額コンスタントにかかる費用なので、ある意味購入手数料6%の商品を買っているようなものと考えるならばちょっとどうかと思いますよね。積立投資すでにやっている人にとっては「ないわ〜」と思いますが、投資未経験者にとっては手軽でいいサービスだと思います。
まとめ
新しいFinTechサービス「お釣りで投資」を取り上げました。マメタスがこのままの条件であれば、今の所トラノコ一択だと思います。とはいえこの手のサービスはユーザ獲得のためにお互い競争していくでしょうから条件はこれからよくなると思います。トラノコも広告収入などのビジネスモデルを展開することによって300円の月額使用料を下げる、最終的には無料にする努力をお願いしたいですね。
のりぞー
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